「ロボットが建物の中を歩き、設備を点検する」――そんな光景が、少しずつ現実に近づいています。
中国ではロボット産業が急速に発展し、ロボットをはじめとする先端技術の開発や社会実装が進んでいます。
日本国内で得られる情報だけでは分からない技術水準や実用化の状況を確かめるため、ハリマビステムの業務ロボット・DX推進チームは、全国ビルメンテナンス協会の会員企業の一員として、2026年9月27日から30日まで中国の北京・上海・杭州を訪問しました。
視察先は、ロボット開発を手がけるBOOSTER社、GALBOT社、DEEP ROBOTICS社です。
現地で実機を見て、開発担当者から説明を受ける中で、ロボット技術の進化を間近に感じるとともに、「ビルメンテナンスの現場でどのように活用できるのか」という大きな問いと向き合いました。
今回は、最新技術を学んだ現地視察の様子をお届けします。
INDEX
四足歩行ロボットが段差を越える!?
現地で出会ったロボットの実力と可能性

北京のBOOSTER社では、人型ロボットの歩行や案内、ダンスなどを見学。
姿勢を保ちながら動く様子からは、ロボットの運動能力の高さが伝わってきます。
続いて訪問したGALBOT社では、オフィスビル内の無人店舗や、荷物の運搬、商品のピッキングなどのデモを見学しました。
周囲を認識しながら作業する技術や、人の手の動きをロボットに覚えさせる仕組みも紹介されました。
さまざまな用途で活躍が期待されるロボットの可能性を感じます。

杭州のDEEP ROBOTICS社では、二足歩行型・車輪型・四足歩行型のロボットを視察。
カメラや熱画像を使った設備点検、メーターの読み取り、決められたルートの自動巡回など、点検・巡視業務につながる技術を確認しました。
段差を上り下りするロボットのデモでは、参加者から歓声が上がる場面も。
特に四足歩行ロボットには、建物内外の巡視や、人が立ち入りにくい場所での点検などへの活用可能性を感じます。

上海では、無人タクシーにも乗車しました。
ロボットだけでなく、自動化技術が街の中で使われている日常に触れられたことも、今回の視察ならではの経験です。
性能だけでは決められない。現場に必要な「安全性」と「運用性」

最先端の機能に期待が膨らむ一方で、「ロボット本体を導入するだけでは、ビルメンテナンスの現場の仕事を担えるようになるわけではない」という課題も、視察を通じて改めて実感しました。
清掃や設備点検、警備など、業務ごとに必要な動作や判断は異なります。
建物の構造や利用者の動き、作業環境に合わせた運用方法を検討し、安全性や実用性を確かめることが欠かせません。
人とロボットがどのように連携するか、トラブルが起きたときにどう対応するかも含め、総合的な検証が必要です。
新しい技術を取り入れること自体を目的とせず、現場の課題を解決し、安心・安全とサービス品質の向上につながるかを見極める。
ビルと働く人への責任を胸に、技術の可能性と現場で求められる条件の両方を確かめることが、建物を管理するプロとして大切にしたい視点です。
帰国後は、視察で得た知見を社内で共有し、当社の業務やサービス品質に照らし合わせながら、活用の可能性や課題を整理していきます。
技術活用の方針や検討計画を見直し、必要に応じてメーカーとの意見交換や現場での検証につなげることで、実際の業務に生かせる道筋を探っていきます。
最新技術をハリマのサービス品質へ――
学びを次の一歩につなぐ

DXをはじめとする最新技術の活用は、ハリマビステムが力を入れている取り組みの一つです。
阪本社長はメッセージの中で、次のように述べています。
現在、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。人手不足、建物の老朽化、環境負荷低減への要請、DXの進展など、ビルメンテナンス業界にも新たな課題と可能性が広がっています。
ロボットが人の仕事をすべて置き換えるのではなく、人の力を補い、現場の可能性を広げていく。
今回の視察で得た学びを社内で共有し、当社のサービスや品質に即した活用方法を検討することで、その未来を一歩ずつ具体化していきます。
ハリマビステムは今後も、中国をはじめ各国の視察や勉強会などを通じて最新技術を学び、現場にとって本当に価値のある技術を見極めていきます。
ビルメンテナンス業界のトップランナーとして、人とテクノロジーが協働する未来に挑戦し、業界の可能性をさらに広げてまいります。
編集後記|中国で出会った日本の文化
視察の合間には、中国でも親しまれている日本の文化に触れる場面がありました。




業務ロボット・DX推進担当
ハリマビステムのDXを支える専門部署です。最新ロボットやAI、クラウドシステムなど、ビルメンテナンスにおける様々なDX技術について発信していきます。